2013年06月一覧

変化する香り その2

オイルが変化する場合もある

パチュリ、ペチバーは私のお気に入りのオイルです。私のような、明らかな昭和世代にとって、パチュリ、ペチバーは、実にノスタルジックなオイルであります。
オリエンタルとも言えますね。
しかし、昭和の記憶とこれらの記憶が結びついているわけではない。「少年時代に嗅いだ記憶がある」と言うだけで、具体的事象と結びついているわけではない。
しかし、初めてこれらを鼻に近づけた時に覚えた感覚は、古い記憶の根底に横たわっている動かし難い記憶を呼び起こし、決して戻ることの出来ない苦くもあり甘くもある幼い昔に、一瞬ではあるがタイムスリップする感情を起こさせる。

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かつての欧米による植民地政策でアジアが苦しんでいた時代(だが、決して過去のことでもないのだが・・・)、ヨーロッパに持ち込まれた品々に、防虫剤として使われていたのだそうだが、そうした事実も私自身の記憶に何かしら絡んでいるのかもしれない。 続きを読む


変化する香り

前回、「香りが違うのか?、鼻が違うのか?」で言及した感覚に、再度言及してみたい。

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写真は、左からレモングラス、リツェアクベバ(メイチャン)、ユーカリレモン(ユーカリシトリオドラ)。いずれも植物学的には共通項はない。しかし、香りには一つの共通項がある。レモン香である。
しかし、成分的にはレモンとはずいぶんと開きがあり、共通成分は微量だ。

特に両側のレモングラスとユーカリレモン、そしてリツェアクベバの「レモン香」は、アルデヒド類シトラールが(70~80%を占める)実態で、微量にしか持たないレモンとは内容的には一線を画している。 続きを読む